バラ@コーヒー校長ブログ

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不動産投資お光と影(その4) 不動産投資、まわりはプロだらけ

こんにちは、アラかん亭です。

不動産投資について、自分の経験からブログを書いています。できるだけ、不動産投資の成功ノウハウ本などに書かれていないような内容をご紹介したいです。

このブログを不動産投資に興味を持っている人、始めて間もない人に読んでいただければ幸いです。

 今日は不動産投資の光と影(その4)として影の部分の続きです。

とにかく「不動産投資、まわりはプロだらけ」です。

 

www.arakan.life

 

賃貸の場合の流通ルート

どのくらいプロに囲まれているのか、アパートの賃貸を例に業者の関係図を作ってみました。この他にアパートの建設会社や銀行などの関係者もあります。

不動産投資は「投資」ではなく「事業」「ビジネス」です。

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業者関係図(アパート賃貸の場合)

一番下の不動産投資家(アパートオーナー)は、元付け会社へアパートの空室があるので入居募集をしてくれるように依頼します。

元付けは近隣の客付け会社に空室情報を流します。

客付けは街中にお店を構えて、空室情報を窓に貼ったりします。また、SUUMOなどの賃貸サイトに情報を掲載して、入居者を募集します。

アパートを探す人(入居者)が不動産屋さんと思っている人たちは多くの場合はこの客付けです。

アパートを探す人が入居契約をした場合は、通常入居契約者が仲介料を客付けへ払います。仲介料を得ることができるのは当然ですが契約を成功させた客付けだけです。

不動産投資家は入居募集とは別に物件の管理を管理会社へ依頼します。管理会社は入居者からの家賃の徴収、クレーム処理、清掃などを行います。

地方では業者数が少ないため、分業が行われず、これらの仕事を一つの会社が行なっている場合もあります。

この関係は岩盤のように強固です。

最近はITを活用して(RealTech(リアルテック))で業界の構成を打ち破ろうとしているチャレンジングな会社がありますが、なかなか成功していないようです。

その中で「ウチコミ」は成功している一社ではないでしょうか?

「ウチコミ」は既存の流通ルートを中抜けさせて、アパートオーナーと入居者を直接結びつけようとしていましす。業界のためにもこのような会社がもっと出てくるといいですね。

uchicomi.com

 

広告費というインセンティブ

私は不動産投資を始めたばかりの頃は広告費の存在を知りませんでした。しかし、広告費は業界の常識です。

このお金は広告費という名目で家賃の1~3ヵ月分の金額を契約成功ボーナスとしてアパートオーナーから客付けに提供されます。東京では2ヶ月分が相場だそうです。

宅建業法では賃貸の仲介料は上限が家賃1ヵ月分と定められています。仲介料という名目でそれ以上のお金をとると違反です。ですので、広告費という名目で仲介料の上乗せを客付けは得ます。もちろん法の抜け穴です(ほぼ公然の秘密です)。

お薦め物件は入居者のためにあらず

部屋を借りるためアパート探しを多くの人がした経験があると思います。その時、街の不動産屋さんからお薦めの部屋を紹介されたことはありませんか?

あなたが薦められた部屋はアパートオーナーが広告費が多く設定している部屋でしょう。もちろん、部屋探しをするあなたのために不動産屋さん(客付け)が親身になって薦めている場合もあるでしょう。

しかし、不動産屋さんが本当に契約して欲しいのは広告費が多く設定されている物件、部屋です。この物件、部屋の契約を成功させたならば、不動産屋さんはボーナスの広告費をゲットすることができるのです。

お薦めの部屋は、部屋探しの人にとってお薦めなのではなく、不動産屋さんにとって都合の良いお薦めなのです。

賃貸サイトに同じ物件が複数掲載されるからくり

部屋探しをすると、同じ賃貸サイトへ同一の物件、部屋が複数掲載されていることにすぐに気づくと思います。不思議に思いませんか?

それは、それぞれの客付けが賃貸サイトへ掲載料を支払っているためで、賃貸サイト側も掲載料をいただくからにはその客付けの情報を掲載するからです。

夜の街で、バーやキャバレーが複数の客引きを街に出しているのと同じかもしれません。

部屋探しの人はどこで契約しても同です。しかし、客付けはとにかく自社で契約してもらわないと利益になりません。

どの不動産会社も利益を上げてなんぼ

不動産会社は営利団体ですからより多くの利益をあげなくてはなりせん。

客付け会社ならば、より多くの契約を出来るだけ費用をかけずに成約させて、報酬を得ることが目標です。また、ボーナスである広告費をより多くゲットしたいところです。客付け会社にとって良いアパートオーナーは、良い物件を提供してくれて、気前よく広告費を上乗せしてくれるオーナーです。

管理会社ならば、より多くの物件を出来るだけ費用かけず管理をして、収益を上げることが目標です。

不動産会社は表向きにはお客さん(不動産投資家も含め)のために活動している言いますが、それはある意味「大人のウソ」です。間接的にはその通りかもしれませんが、直接的にはまずは自社のためです。

悪い言い方をすれば、彼らにとってあなたの不動産投資の成功、不成功はどちらでも良いことなのです。

管理会社の収益を試算

ちょっと、話がそれますが、プロとはいえその経営はなかなか厳しいと推察します。それだけに不動産投資家へのケアはおろそかになります。

各管理会社によって異なりますが、ひどい場合管理担当者は1人で1000室くらいを担当させられている場合もあるそうです。

管理会社の経営者になったつもりで、物件管理担当者の収益を試算しみます。

1000室は極端なので、管理部屋数300室としました。

平均賃料 7万円/
管理部屋数 300室
管理手数料 家賃の5%
空室率 70%

収益:7×300×0.05×0.7 73.5万円/月 

地方へ行けば、1Kの部屋は家賃は3万円台です。ですので、この試算はもっと厳しくなるはずです。

会社の収益と保険や福利厚生を引けば、担当者の給料は30万円も出せないのではないでしょうか?

私が管理会社の経営者ならば、担当者にもっと業務効率をあげて、担当する部屋数を上げろと言いたくなります。

手が回らない私の管理会社

次は私の実例です。

私の保有するアパートは現在築21年です。2年前の築19年くらいの時に、外見がだいぶ汚くなり、空室も増えてきました。父が経営している時代はあまり手をいれて来なかったからです。

下の写真はその時の共用階段の写真です。薄汚れ、コケが生えています。誰がみても汚いと思います。こんなアパートに入居したくありません。

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苔むした共用階段

その時は相談する相手も他になかったので、管理会社の担当者へ相談しました。

驚くべきことに、担当者は外壁塗装とクリーニングをまだやる必要はないとの回答でした。

予測ですが、私の担当者は現地の確認もせず(そんな時間はないのかもしれません)、単に経過年数で回答したのでしょう。

でもこれが管理会社の実態です。

その後、不動産の勉強会で紹介されたメンターにアパートを診断してもらったところ、即刻外壁塗装が必要とアドバイスされました。

すぐに外壁塗装や無料インターネットの導入などを行って今は満室経営をやっています。

まとめ

不動産投資は色々な対象、手法、スキームがあるため業界は広く一概には括れません。今まで書いたことはあくまでも、いち不動産投資家である私の意見、感想です。

しかし、多くの不動産投資家は業界の仕組みを知らず「取引をする業者は自分の味方である」と、勘違いをして業者の言いなりになり投資を進めているように感じます。

絶対にそんなことはありません。彼らは彼らのために働いているのです。

私の知り合いのアパートオーナーの方に、アパート経営の情報を交換しませんか?とお聞きすると、「不動産会社をパートナーとしてアパート経営をしているので大丈夫です(あなたと情報交換する必要ありませんし、興味もありません)」と言ってきます。

私はそれは非常に危険であると思います。不動産会社はあなたが長期間に渡り、アパート経営を順調にやっていけるように考えてなんてくれません。あなたのアパートが古くなり魅力がなくなったら、他の人の新しいアパートを扱うだけです。

それが業界の常識であるルールです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

次回も続きを書こうと思います。