こんにちは。
アラかん亭です。
今回は、ブログで集客に重要な伝える力について、「アイデアのちから」チップ・ハース、ダン・ハース著から「経済なんだよ、馬鹿」のエピソードをご紹介します。
人間は短時間にいくつものことを言われると、すぐに忘れしまい、記憶から無くなります。
ですから「経済なんだよ、馬鹿」のような、単純明快な言葉が人々の記憶に一番焼き付きます。
「アイデアのちから」
「アイデアのちから」は「記憶に焼きつくアイデア」の研究を一冊の本にまとめたものです。
他人に何かを伝える場合、話をするときでも、ブログを書くときでもこのスキルが必要です。
例えば、ブログならば、どんなテーマでも、長くても短くても、読者の記憶に残ることを書かなくてはいけません。
記憶に残らなくては、その読者は2度とそのブログに戻ってきてくれません。
ですから、記憶に焼きつくとは、大変重要なスキルなのです。
「そこで、「アイデアのちから」の本が説いているのが、「記憶に焼きつくアイデアの6原則」SUCCESSです。SUCCESSは6原則の頭文字(英語)を並べたものです。
- Simple(単純明快である)
- Unexpected(意外性がある)
- Concrete(具体的である)
- Credible(信頼がある)
- Emotional(感情に訴える)
- Story(物語性)
前回の記事もご参照ください。
今回は、その第1章「単純明快である」から、自分の心に引っかかった「経済なんだよ、馬鹿」を紹介いたします。
リードの埋没
新聞記者は、記事の冒頭に最重要事項を持ってくるように教え込まれているそうです。
本書で紹介しているのは、
エルサレム、11月4日 ー イツハク・ラビン首相が今夜、ユダヤ教右派の過激派に銃撃され死亡した。(中略)イスラエル政府と中東和平プロセスは大混乱に陥った。
リードの後は重要な順に提示されるべきです。
つまり、リード(文章の最初)が一番大切、徐々に重要度が薄れていきます。上記の例では「銃撃され死亡」が一番重要です。そして「大混乱に陥った」ことは「銃撃され死亡」よりは重要度は落ちると言うことです。
逆に、一番大切なことが一番最後に記述されることを、「リードの埋没」というそうです。
これは情報の発信元にとっても、受け手にとっても効率がいいため、大変有効です。
ですから、私たちのブログも、最後まで読まなければ結論が出てこない、は避けるべきであります。
経済なんだよ、馬鹿
米クリントン元大統領は1992年の大統領選挙キャンペーンでは大変苦戦したそうです。
女性問題が次々の明るみに出る一方、クリントン候補は政策通で、議論の対象を重要原則に絞らず、質問されれば何でもわけ知り顔で答えたがったそうです。
ですから、そのキャンペーンの焦点がなかなか絞られず苦戦を強いられてきました。そんな中で、対抗馬のロス・ペロー氏の財政均衡に対する考え方が支持を集めだしました。
クリントン候補はそんなこと自分は2年も前から言っているのではないか、と苛立ったそうです。
しかし、逆に言えば2年も前から言っていても、有権者には全然伝わっていないし、伝わったとしても記憶には焼きつかなかったと言うことです。
そこで、選挙参謀のジェームス・カービルが即興で思いついたフレーズが
「経済なんだよ、馬鹿」
です。
これはクリントン候補本人と選挙スタッフに対して単純明快に何が重要なのかを伝えるのに大変役立ったそうです。
「馬鹿」が付いているので、ちょっと乱暴に聞こえますが、心に焼きつき、長い選挙期間を戦い抜くためのスローガンとしては適当と考えられます。
重要項目を優先順位をつけて一つ一つ伝えるよりも、一言「経済なんだよ、馬鹿」と伝える方が記憶に鮮明に残ります。
3つ言うのは、何も言わないのに等しい
「メッセージには優先順位が必要です。3つ言うのは、何も言わないのに等しい」
人間は不確実なことがあると、それが何の関係のないものでも判断停止に陥る可能性があります。
経済学者の単純明快との共通点
また、機会がありましたら紹介します。
まとめ
「アイデアのちから」から「経済なんだよ、馬鹿」を紹介しました。
私たちは、仕事の仲間にも、家族にも、理解度を深めてもらうために、良かれと思ってたくさんのことを伝えてしまします。
情報の発信元はそれでも良いかもしれませんが、受け手にはたくさんの情報が飛んできて、混乱するばかりです。
より良いコミュケーションのため、 このことを肝に銘じて置く必要があります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。