バラ@コーヒー校長ブログ

コーヒー大好き。日頃感じることをブログにしていきます。

不動産投資、詐欺はすぐそこに(その3)

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こんにちは、アラかん亭です。

不動産投資について、自分の経験からブログを書いています。

できるだけ、不動産投資の成功ノウハウ本などに書かれていないような内容をご紹介したいです。

今回は私がしつこく勧誘を受けたワンルームマンション投資の経験談です。前回の札幌の物件と異なり、収支が最初から合わなかったので、初めから買う気にはなれませんでした。

 

不動産投資詐欺と詐欺まがい

再度になりますが、不動産投資詐欺と詐欺まがいの私の定義です。

 

不動産投資詐欺:契約にウソがあるもの

不動産投資詐欺まがい:ヤバイ物件だが契約にウソがないもの

 

両者は紙一重ですが、法律上は大きくことなります。

詐欺であるならば、裁判で勝てる可能性がありますが、詐欺まがいでは後でだまされたと思っても救われません。

民法では「契約自由の原則」というものがあり、どんな契約でも一度契約したならばも守らなければなりません。

ですから、詐欺まがいの契約を結んでしまえば後で不利な契約であることが分かっても、契約を無効にしたり取り消しをすることができません。

不動産業者は投資家が無知なことにつけ込んで、投資家に不利な契約を結ばさせます。一度契約してしまえば不動産業者の勝ちになります。

区分所有のセミナーに参加する

8年くらい前の話です。

私は区分所有建物(マンション)投資のノウハウ本の著者が登壇するということで、区分投資セミナーに参加しました。

ワンルームマンション投資は今も盛んですが、この頃もワンルームマンション投資が流行っていました。

このセミナーであるマンション仲介業者を知りました。前回の札幌の物件もそうですが、脇の甘い投資家はセミナーで引っ掛けられるのがパターンのようです。

私はちょっと興味が湧いてしまい、セミナーで名刺交換をしてこの業者の話を聞きました。

この業者は主に神奈川県川崎市のマンションをリフォームして再販する業者でした。中心は1Kのワンルームマンションです。

いわゆるワンルームマンション投資業者です。

当然のことですが、名刺交換をした後は見込み客としてしつこく勧誘を受けました。

キャッシュフローを産まない物件を紹介される

勧誘は基本的にはメールでしたが、最後は私の住む水戸市まで訪問されました。会いたくなかったのですが、押し切られました。

当日は喫茶店で会いました。業者は若いキレイなアシスタントの女性を連れてきて、女性から説明を聞きました。

女性から説明を受けたら私の気持ちがちょっとは和らぐと業者にみられたのかと思うと、さらに買う気がなくなりました。

この業者からは複数の物件を紹介されました。どの物件もとても買う気になりませんでした。すでに資料は処分しているので、細かな数字は残っていないのですが、収支に関してはどれも同じような感じでした。

この業者が紹介する物件はどう計算してもキャッシュフローをうみません。買った初年度から赤字です。

この頃は、自分で収支シミレーションをやっていたのですが、業者からもらった目論見書からはシミュレーションするまでもなくNGでした。

理由は物件の値段が高すぎるからです。地域の平均賃料相場から比べて物件の値段が高いのです。

値段が高い理由は、業者がリフォームすることで利益をたんまりと物件価格に乗っけているからでしょう。この手の業者はただの仲介だと利益が限定される(宅建業法で上限が規定されている)ので、リフォームを行って利益を上乗せします。

結局、断り続けているうちに業者からの勧誘がなくなりました。

税金対策になる?

業者は私にマンション投資を進める理由として、

  1. 税金対策
  2. 資産形成

をアピールしてきました。

残念ながら2つとも業者の説明は納得できませんでした。

なぜ税金対策になるかというと業者の説明は、

  • 銀行の借り入れ金利分が損金で計上できること
  • 減価償却が数年間取れること
  • 収支が赤字になることで確定申告で損益通算すると税金が返ってくる

と言うのです。また、数十年後!に借り入れ返済が終わると収益が黒字になると言います。

全くアホらしいです。

税金は返ってくるかもしれませんが、借り入れ返済から毎月の赤字を補填する必要があります。所得税を納税する代わりに、業者と銀行に貢献することになります。

また、数十年後の借り入れ返済が終わる頃は、相当の築古になっているでしょう。黒字にできるような賃料が取れるかどうかも計算できません。

資産形成になる?

もう一つの説明が資産形成です。

業者は「将来の老後のため、資産を持っておくと良い」と勧めました。定番の将来不安をあおる営業トークです。

確かにマンションは不動産資産です。

すぐに自分が死んだ時の相続税対策ならば、現物なので資産評価額を圧縮できます。

しかし、老後の収入源にはならないでしょう。

資産価値は年々低下していきます。自分が将来高齢者になった時には資産価値が大きく減っているのが普通です。都内の人気エリアののマンションは値段が下がらないものもあります。この業者の紹介する物件は川崎駅から南武線に数10分も乗ったところで、都内の一等地ではありません。

将来どうなるか分かりませんが、よほどでない限りエリアの人気が急上昇するようなことはないでしょう。

マンション投資の隠れたリスク

マンション投資にはもう一つ隠れたリスクがあります。

私に自宅はマンションです。マンションに住んでいると分かるのですが、マンションは管理が重要です。

管理とはマンションの入居者の合意のもと、管理組合がきちんと機能していて、建物の清掃や保全、そして入居ルールががきちん守られているかということです。

空き部屋の数も重要です。空き部屋が多くなると、徴収できるマンション全体の管理費用が少なくなるので管理が回らなくなります。

また、住民が何かの理由で対立してて管理組合がうまく機能していない場合もあります。

このようなリスクは購入前にはなかなか分かりません。購入してからジワジワと分かってくるものです。

購入時に管理組合の修繕積立額などを説明される(宅建業法で規定されています)ので、予測がつく場合もありますが、それだけでは文字になっていない管理状況はなかなか分からないと思います。

ですので、区分投資は一棟もののアパートや戸建て投資と比べて、隠れたリスクがあります。

値段が手頃だからとワンルームマンション投資を安易に始めるのは危険です。

まとめ

私が説明をした業者は買う気になるような合理的な説明が全くできていませんでした。これで誰が買うの?というくらいです。

しかし、世の中には区分投資業者があふれています。それだけ買う人が多いということでしょう。

インターネットを検索するとワンルームマンション投資はヤバイという記事がたくさん出てきます。

不動産投資家はセミナーで引っかかるケースが多いと思います。有料セミナーですら業者の勧誘があります。ですので無料セミナーはほぼ業者の宣伝です。

不動産業者が主催するセミナーに参加するときは要注意です。安易に名刺交換などしてはいけません。 

ということで、皆さんご注意ください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

近未来?ガラパゴス?スーパーワンダーレジ

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こんにちは、アラかん亭です。

先日、JR東日本赤羽駅で実験的に行われている無人コンビニ「スーパーワンダーレジ」を体験して来ました!

 スーパーワンダーレジとは

スーパーワンダーレジは店内は無人で、商品棚からお客さんが取った品物を全てカメラで追跡します。出口のキャッシャーではお客さんを特定して、代金を自動計算して表示、お客さんはSUICAなどの電子マネーカードで支払うものです。

自分で商品をバーコードに通すセルフレジではありません。出口で合計額が表示されお金を払うだけです。

米国にある無人コンビニのAmazon Goと比べてどのくらいのレベルなのでしょうか?Amazon Goは記事と宣伝ビデオでしか知らないので分かりませんが、日本でも無人コンビニの開発が行われていることが嬉しくなりました。

この自動コンビニは赤羽駅6番線のホームにありました。JR東の駅ナカコンビニNewDaysの場所を利用して実験しているものと思われます。実験の期間は約2ヵ月程度とのことです。

コンビニの裏には切符をイメージしたデザインで「TICKET TO TOMORROW」の大きな文字が描かれていました。 

www.itmedia.co.jp

 サインポスト社のサイト

https://signpost1.com/

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コンビニの裏側、チケットをイメージしたデザイン

近未来か?ガラパゴスか?

 日本でも頑張ってこのような仕組みを開発していることは日本人として嬉しいです。

でも不安なのです。この技術が将来メジャーになれるのか、それとも幾多の他の日本製品と同じくガラパゴス技術だったという結末を迎えてしまうかです。

このスーパーワンダーレジはSuicaなどのプリペイド電子マネーを使用しています。プリペイド型電子マナーを使用しているのは日本だけと聞きます。しかもプリペイド型の電子マネーで使用されるICチップは多額の製造コストがかかります。

一方のAmazon Goはプリペイド電子マネーのライバルであるQRコード決済方式です。QRコード方式はスマホにアプリをダウンロードするだけで使用できます。ハード的な製造コストはゼロです。

将来どちらの技術が流行りそうなのか、素人でも薄々分かります。

スーパーワンダーレジのプロモーションビデオを見ると、最後にICカード、現金などの多様な支払い方法を選択しているので、もしかしたら支払い方法は選択肢の一部であり、QRコードなどに置き換え可能かもしれません。

そうであることを願います。

www.youtube.com

 

待ち時間なしで体験

ガラパゴスかどうかはさておき、体験記です。

スタッフさんによると、オープンしたての頃は、ホームの階段下まで長い行列ができていたそうですが、当日は行列はなく、待ち時間ゼロで体験することができました。

一度に入店できるお客さんは3人までだそうです。

入り口扉と出口扉は決まっていて、一方通行になっています。

スタッフの方が4〜5人周辺にいました(上記写真では白いジャンパーを来ている人)。

入り口前に立つと、スタッフよりA4の説明シートを渡されましたが、同時に口頭で買い物方法を説明してくれて、待ち時間なしなので説明シートを見る暇はありませんでした。

SUICAカードを読ませて入店

説明を聞いたあと、まずは自分のSUICAカードを入り口右にある読み取りセンサーにかざします。そうすると店鋪入り口ドアが開きました。

買い物かごはありませんでした。棚から選んだ商品は手で持っている必要がありました。

 店内は広くなく、四角形のコンビニの中で長い方向に陳列棚が3つ、短い方向(奥)に2つ、計5つの陳列棚がありました。

見た感覚ですが、10m×5mくらいの広さです。各棚の商品の頭上に一つ一つのカメラ、店内の天井にもカメラがついています。これらのカメラの画像を解析して、どのお客さんがどの商品を取ったかを認識しているそうです。

カメラは棚に150台以上、天井に約10台くらいは付いていました。

商品数は限定されています。各段に6商品、5段で1棚。全部で5棚ですからコンビニ全体で150品目でしょうか。

正直欲しいものはありませんでしたが、何も買わないと体験にならないので、お菓子、パン、麦茶を試しに買いました。

コンビニの中は撮影禁止なので、外からガラス越しに撮影した写真です。

 

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棚(長手方向)

 

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棚(奥)

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コンビニの天井(蛍光灯の合間にカメラ)

商品を選び終わったらSUICAで支払い

商品を選び終わったら、商品を手に持って出口方向へ向かいます。

出口の手前に「ここに立ってください」という表示が床にあります。

そこに立つと右側のディスプレイに合計金額が表示されます。(棚(長手方向)の写真の手前、横に白いビニールバッグが下がっている)

合計金額が正しければ、SUICA接触させて支払いを済ませます。

支払いを済ませると出口の扉が開き、外に出られました。

出たらすぐにスタッフが待ち構えていて、「買ったものと合計金額に間違いはありませんか?」と確認を求められました。

私の場合は合計金額はバッチリ合っていました。

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商品を3点購入

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レシート、購入したものと合致しています

 

スタッフの人にいくつか質問をしてみました。

商品の数の最大は幾つですか?

 → 特に決まっていません。

Aさん,Bさん二人で入店してAさんが商品を棚からとってBさんに渡したらどうなりますか?

 → 対応していません。

今までに計算ミスがありましたか?

 → 2〜3件発生しましたが、ほとんどありません。

ただ、スタッフは開発したエンジニアではなくて補助員のようでした。

まとめ

良い研究開発であると思いました。

ただ、まだまだ実用化までには時間がかかりそうです。

先行するAmazonGoがどれだけ実用化の目処が立っているのか知らないので何とも言えませんが、Amazonより早く実用化できればと思いました。頑張って欲しいです。

労働人口がこれから低下すると言われている日本には良い機能です。

ホームのコンビニは狭く、レジがそれなりの比率でスペースを取るため、商品陳列棚の数が制限されます。レジがなければもっとスペースを有効に利用できるでしょう。

SUICAなどの電子マネーと同じように日本独自のガラパゴス開発にならないかちょっとだけ心配です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

不動産投資、詐欺がすぐそこに(その2)

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こんにちは、アラかん亭です。

今回は前回の続きで私の体験談で、不動産投資詐欺(まがい)に引っかかりそうになった話です。

 

www.arakan.life

 

 

業者から電話がかかってきた

そして数日後、その担当者から良い物件が出たので検討してみないかと電話がありました。私は物件を買いたくてウズウズしていたので、当然私は前のめりです。

ただ、物件の場所は北海道札幌市、私の住む関東から遠いし、地域の知識もない。価格は9000万円もして想定よりかなり高かったです。妻にも相談する必要があるのでその場で判断できませんした。

場所も東京近郊を希望したのに北海道だったので質問したところ、「東京には今は適当な物件がない」と言われました。また、「良い物件なので買い手はたくさんいる、競争なので3日間くらいで決断しないと逃す」と言われました。この辺を担当者に確認すると、当社の物件は良い物件が多いので、だいたい在庫は一週間くらいで決まっていくとのことです。

そうは言っても金額が金額だけに躊躇しているうちに、また電話がかかってきて、「残念ながら、あの物件は他の人取られてしまった。あなたのために、また物件を探す」と言われました。

私はそんなにすごい競争になってるのかと思いました。そして、非常に残念に思い、自分の決断の遅さ、妻を説得する力のなさを嘆きました。

今はこれも業者の営業手口ではないかと思っています。

一週間後にまた電話がかかってきた

1週間後くらいだったと思います。また担当者から電話がかかってきて「良い物件が出たので是非とも紹介したい」とのことです。

私は前回逃しているので、さらに前のめりになりました。物件の所在地は同じく札幌市で、金額は前回より安くて7500万円だったと思います。1988年建造なので、当時で築22年でした。最寄りの地下鉄駅から徒歩12分、1K23戸です。当時はかなり空室があったかと思います。

私は今度は逃したくありませんでした。縁もゆかりもなく、知識のない札幌でも構わないと思ってしまいました。

担当者からすぐに判断しないとまた逃すと言われました。後から考えると、これ投資家の背中を押す営業手口の一つでしょう。

私は焦りました。

妻の説得の必要があると業者に話をしたら、自宅のある茨城まで説明に来てくれるそうです。そして、実際に説明に来てもらい喫茶店で私と業者で妻を説得して、妻はそこまで言うのならばとOKしてくれました。

さらに後日、担当者からは、年金などに将来不安がないかの問い合わせがあったことは記憶に残っています。その時はなぜ聞くのか不思議に思いましたが、「厚生年金と企業年金があるから比較的不安はない」と答えました。今考えると、これは営業手口の一つで、担当者は「不安です」と答えてもらいたかったのでしょう。自分の答えに苦笑するするしかありません。

自分の将来の年金など不動産取引には関係ありません。しかし、業者は私の背中をさらに押そうとしたのです。人生100年時代、「将来不安」はサラリーマンへの魔法のキーワードです。このキーワードを安易に使用してくる営業には要注意です。

話はトントン拍子に進み、会社を休んでの現地確認の日程もすぐに決まりました。銀行はスルガ銀行札幌支店を紹介すると言われました。アパート経営の収支計算書なども業者からもらいました。

あとは現地へ行って物件を確認し、契約をするばかりです。

並行して継続していた不動産投資の勉強

私は、物件購入に前のめりになっているものの、不動産投資のノウハウ本を読む勉強は継続していました。

たまたまなのですが、その時はソフトを購入して将来の収支シミュレーションなどもできるようになっていました。また賃貸サイトに掲載されている地域の平均家賃推移なども見るようになていました。

収支シミュレーションの結果は7~8年後にはデッドクロスのために収支が赤字になると示していました。デッドクロスとは物件の減価償却期間が終わるため、控除がなくなることから所得税が高くり、キャッシュフローが赤字になることです。中古物件を買う人は要注意です。

また、賃貸サイトをチェックしたところ、物件の地域のアパートが多く、家賃推移は右肩下りであり、将来もこの傾向が続くことが容易に予測できました。

借り入れ金利スルガ銀行のため4~5%(記憶が曖昧ですみません)で高かったです。スルガ銀行は最近「かぼちゃの馬車」事件で、金融庁から住宅ローンなどが業務停止になった銀行です。当時から高金利、審査は甘いことで有名でした。

札幌は雪が多いため冬は除雪が必要になります。除雪費用負担のことを業者へ問い合わせたところ、オーナー負担との回答でした。当社、業者から提示された計算書には除雪費用のことなど何も書かれておりませんでした。

自分の勉強の結果からはネガティブ材料しか出て来ませんでした。北海道行きの飛行機に乗った時は、イケイケ気分は何となく冷めており、どうしようかと悩んでいました。

見学の直前にファミレスへ連れ込まれる

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ちょっと見はキレイだが、、

現地で担当者と落合い、早速物件の見学の車に乗りました。札幌駅から物件までの車の中で、業者の工事チームがどれほどすらばし技術を持っているかくどくど説明されました。

しかし、地元の若い工事業者は黙っていましたが、なんとなく「そこまで言うか、、、」と自信のなさそうにしていました。

現地に到着したら、物件見学の前に、何故かファミレスに連れ込まれました。「実は、土地の一部で境界線が隣地とはっきりしていないところがある。決済までにははっきりさせる」とのことです。私は正直そんなこと今言うなと思い、業者への信頼は大きく崩れました。

その後、物件を見学しました。上は紹介された札幌市の物件です。

外観はなんとなくきれいなのですが、細かいところはボロボロで、清掃も行き届いておりませんでした。建物の裏側は荒れていました。

 

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荒れた裏側

物件の見学中にその工事担当者に小声でこの物件の家賃はこれかららどうなると思っていますか?と聞いたところ工事担当者はこの辺りはアパートがたくさんあり過当競争になっているので期待できないと正直に教えてくれました。

また、現入居者のレントロール(年収などのデータで入居時に不動産会社に提出されたもの)も見ました。年収100万円程度の人も何人かいました。低すぎませんか?と担当者に聞いたところ、今はそういう時代で、そういう人を入居させないと部屋が埋まらないと言われました。

帰りの飛行機ではどうやって断ろうかと気持ちが変わっていました。そして、帰宅後にすぐ業者へ断りの連絡をしました。

幸いにも業者からはその後しつこい引き止め工作はありませんでした。購入申し込みのハンコを押していないのですから、法律的には引きとめはできません。

唯一言われたのは、銀行担当者のメンツを潰したので、この後あなたの話は進めにくくなると言うことくらいでした。契約もしていないし、一度も会ったことがない銀行担当者です。メンツを潰すも何もないと思います。

まとめ

長くなってしまいましたが、以上が私の経験です。

幸いにも寸前のところで契約を踏みとどまることができました。

踏みとどまることができたのは、並行して進めていた不動産投資の勉強、見学直前に契約予定者(私)をファミレスへ連れ込んで直前説明をした業者のチョンボ、現地担当者の正直な回答のおかげでした。

もし、この物件を購入していたならば、今は築30年の物件を抱え、デッドクロスからキャッシュフローは赤字になり、まだまだ残るローン返済に苦しんでいると思います。

この契約は詐欺ではなく詐欺まがいと思います。担当者は決してウソはついていなかったし、虚偽契約をさせようとしなっかたです。私はこの業者を法的に訴えることはできません。しかし、アパート経営という観点からはダメ案件であり、投資初心者を食い物にしているとことは事実です。

また、セミナーで見込み客を集客する、小出しに物件を紹介する、短い期間に判断させてじっくり考えさせない、将来不安をあおる、東京の物件で釣って別のエリアの物件を購入させるなどの業者の手口も経験することができました。

私の経験したような詐欺まがいの取引は今でも行われていると思います。不動産投資を始めたばかりの人は「買いたい病」にかかっています。十二分にご注意ください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

 

不動産投資、詐欺がすぐそこに(その1)

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こんにちは、アラかん亭です。

不動産投資について、自分の経験からブログを書いています。できるだけ、不動産投資の成功ノウハウ本などに書かれていないような内容をご紹介したいです。

このブログを不動産投資に興味を持っている人、始めて間もない人に読んでいただければ幸いです。

 「不動産投資、詐欺はすごそこに」ということで自分の体験を何回かにわけて書きます。

詐欺はしないが、詐欺まがいはする

先日、私の不動産投資のメンターのMさんと積極的に投資を進めていて、今度宅建業者(不動産屋さん)を開業するSさんと飲みました。

話題は「かぼちゃの馬車」や「TATERU」などの不動産詐欺(もしくは詐欺まがい)のことになりました。

両事件とも私はネット記事や噂の範囲でしか知らないのであまり書けませんが、「かぼちゃの馬車」は創業者が詐欺まがいであることを知りながら事業をスタートしたとのことです。ですから、創業者は事業がやばくなる前に逃亡しており、現在は残された人たちで裁判になっているようです。

宅建の試験では「意思表示」(=契約を締結した)とう項目があって、不動産取引における詐欺、脅迫、通謀虚偽表示(グルになってニセの契約をすること)などの勉強をしなければなりません。それだけ不動産にとって詐欺は身近なものなのでしょう。

さて詐欺まがいの話です。

詐欺と詐欺まがいは紙一重ですが、法律上はまったく違ったものになります。詐欺とはウソをついて相手をだまして契約を結ぶことを言います。一方、詐欺まがいは、ウソはついないが、限りなくそれに近いものということです。

一方、民法には「契約自由の原則」があり、「誰とどのような契約をするかは、契約をする当事者の自由」です。

どんなやばい物件でも、契約をしてしまえば契約は成立します。あとから契約をしてしまった投資家がそんなつもりではなかったと思っても時すでに遅しです。裁判をしてもおそらく負けるでしょう。

かぼちゃの馬車」事件が詐欺か詐欺でないか分かりません。裁判の結果を待たねばならないでしょう。しかし、私は不動産の世界には「詐欺に近いが、法的には詐欺ではない」案件が一杯、しかも身近にたくさんあると考えています。

そこで、私の実体験を書こうと思います。詐欺まがいの物件に私が引っかかり購入しそうになった話です。

私の「買いたい病」が狙われた

いまから8年ほど前になります。私が不動産投資を始めようと思っていた頃です。

その時は早く物件を所有したい気持ちで一杯でした。不動産投資の本を読めば読むほど、物件を欲しくなります。不動投資のベテランの中ではこういう初心者がかかる病気は「買いたい病」というそうです。

そんな時、私はそんなはやる気持ちを利用して販売する業者に引っかかりそうになりました。その業者は池袋に会社がある中古物件再販業者F社です。今でもものすごくカッコよくて、キレイなホームページを掲載して営業をしています。

私は彼らの物件は「詐欺まがい」であると思っています。

(「詐欺まがい」はあくまでも私の感想です。業者は法律にのっとり、普通に業務をしているだけ(かも))

セミナーで業者を知る

この会社を知ったのはある不動産投資セミナーでした(無料だったかどうかは記憶にありません)。詐欺の被害にあう不動産投資家はセミナーで業者と出会ってしまうのがパターンではないかと思います。

私の参加したセミナーはアパートオーナーの実体験、銀行からのお金の借り方、不動産業者の紹介だったと思います。今回、私がひっかりそうになったF社も不動産業者としてきていました。

私は中古物件を購入し、リフォームを一括してプロとして行い再販するF社に興味を持ちました。さしたる根拠もなく、こういう会社の物件ならば効率よくリフォームをしていてくれているので、投資効率が良いと思ってしまいました。

今でしたら絶対に手を出しません。このようなリフォーム済みの中古物件は、たんまりと業者の利益が物件の再販価格に載っています。

またF社が紹介した事例は東京か近郊のものばかりで、東京に物件をもてる夢もみました。

不動産投資セミナーへわざわざくる人は、興味を持っている人で、早く投資をしたいとウズウズしている人が多いと思います。また、どちらかというとあまり知識と経験がない人が多いかと思います。私の知る範囲、ベテラン投資家はこのようなセミナーから情報を仕入れることはないでしょう。

業者からしてみると、初心者が集まってくるセミナーは格好の獲物の狩猟場なのです。

 定番ですが、一通りの講演の後、業者との相談コーナーが設けられていました。このコーナーで私は早速F社のブースへ行き説明を聞きました。

その場で物件の紹介はなかった

当時、私は一部上場企業の正社員でした(リストラの前、今は違います^^;)。上場企業の社員は属性が良く銀行もお金を貸しやすいので、業者にとってとっても良いお客さんです。業者にはカモが来たように映っていたと思います。

私はそうとも知らず、担当者が親切な人と思い名刺交換をして物件の話を聞きました。複数の物件事例の紹介がありました。事例は東京の物件の紹介だったと思います。

ところが「あなたに適当な物件は今はない」とのことで、その日は具体的な物件の紹介ありませんでした。

後から考えるとこれは相手をじらして購買心をそそる営業手法の一つだったと思います。私はがっかりし、良い物件が出たら連絡をしてくれるように依頼しました。

そして数日して業者から良い物件が出たと電話がかかってきました。東京の物件ではなく、北海道札幌市の物件でした。前のめりだった私は、場所のことは構わず、早速購入を真剣に検討しはじめました。

ちょと長くなったので、今回はここまでにしておきます。次回は続きを書きます。

ここまで、読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不動産投資お光と影(その4) 不動産投資、まわりはプロだらけ

こんにちは、アラかん亭です。

不動産投資について、自分の経験からブログを書いています。できるだけ、不動産投資の成功ノウハウ本などに書かれていないような内容をご紹介したいです。

このブログを不動産投資に興味を持っている人、始めて間もない人に読んでいただければ幸いです。

 今日は不動産投資の光と影(その4)として影の部分の続きです。

とにかく「不動産投資、まわりはプロだらけ」です。

 

www.arakan.life

 

賃貸の場合の流通ルート

どのくらいプロに囲まれているのか、アパートの賃貸を例に業者の関係図を作ってみました。この他にアパートの建設会社や銀行などの関係者もあります。

不動産投資は「投資」ではなく「事業」「ビジネス」です。

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業者関係図(アパート賃貸の場合)

一番下の不動産投資家(アパートオーナー)は、元付け会社へアパートの空室があるので入居募集をしてくれるように依頼します。

元付けは近隣の客付け会社に空室情報を流します。

客付けは街中にお店を構えて、空室情報を窓に貼ったりします。また、SUUMOなどの賃貸サイトに情報を掲載して、入居者を募集します。

アパートを探す人(入居者)が不動産屋さんと思っている人たちは多くの場合はこの客付けです。

アパートを探す人が入居契約をした場合は、通常入居契約者が仲介料を客付けへ払います。仲介料を得ることができるのは当然ですが契約を成功させた客付けだけです。

不動産投資家は入居募集とは別に物件の管理を管理会社へ依頼します。管理会社は入居者からの家賃の徴収、クレーム処理、清掃などを行います。

地方では業者数が少ないため、分業が行われず、これらの仕事を一つの会社が行なっている場合もあります。

この関係は岩盤のように強固です。

最近はITを活用して(RealTech(リアルテック))で業界の構成を打ち破ろうとしているチャレンジングな会社がありますが、なかなか成功していないようです。

その中で「ウチコミ」は成功している一社ではないでしょうか?

「ウチコミ」は既存の流通ルートを中抜けさせて、アパートオーナーと入居者を直接結びつけようとしていましす。業界のためにもこのような会社がもっと出てくるといいですね。

uchicomi.com

 

広告費というインセンティブ

私は不動産投資を始めたばかりの頃は広告費の存在を知りませんでした。しかし、広告費は業界の常識です。

このお金は広告費という名目で家賃の1~3ヵ月分の金額を契約成功ボーナスとしてアパートオーナーから客付けに提供されます。東京では2ヶ月分が相場だそうです。

宅建業法では賃貸の仲介料は上限が家賃1ヵ月分と定められています。仲介料という名目でそれ以上のお金をとると違反です。ですので、広告費という名目で仲介料の上乗せを客付けは得ます。もちろん法の抜け穴です(ほぼ公然の秘密です)。

お薦め物件は入居者のためにあらず

部屋を借りるためアパート探しを多くの人がした経験があると思います。その時、街の不動産屋さんからお薦めの部屋を紹介されたことはありませんか?

あなたが薦められた部屋はアパートオーナーが広告費が多く設定している部屋でしょう。もちろん、部屋探しをするあなたのために不動産屋さん(客付け)が親身になって薦めている場合もあるでしょう。

しかし、不動産屋さんが本当に契約して欲しいのは広告費が多く設定されている物件、部屋です。この物件、部屋の契約を成功させたならば、不動産屋さんはボーナスの広告費をゲットすることができるのです。

お薦めの部屋は、部屋探しの人にとってお薦めなのではなく、不動産屋さんにとって都合の良いお薦めなのです。

賃貸サイトに同じ物件が複数掲載されるからくり

部屋探しをすると、同じ賃貸サイトへ同一の物件、部屋が複数掲載されていることにすぐに気づくと思います。不思議に思いませんか?

それは、それぞれの客付けが賃貸サイトへ掲載料を支払っているためで、賃貸サイト側も掲載料をいただくからにはその客付けの情報を掲載するからです。

夜の街で、バーやキャバレーが複数の客引きを街に出しているのと同じかもしれません。

部屋探しの人はどこで契約しても同です。しかし、客付けはとにかく自社で契約してもらわないと利益になりません。

どの不動産会社も利益を上げてなんぼ

不動産会社は営利団体ですからより多くの利益をあげなくてはなりせん。

客付け会社ならば、より多くの契約を出来るだけ費用をかけずに成約させて、報酬を得ることが目標です。また、ボーナスである広告費をより多くゲットしたいところです。客付け会社にとって良いアパートオーナーは、良い物件を提供してくれて、気前よく広告費を上乗せしてくれるオーナーです。

管理会社ならば、より多くの物件を出来るだけ費用かけず管理をして、収益を上げることが目標です。

不動産会社は表向きにはお客さん(不動産投資家も含め)のために活動している言いますが、それはある意味「大人のウソ」です。間接的にはその通りかもしれませんが、直接的にはまずは自社のためです。

悪い言い方をすれば、彼らにとってあなたの不動産投資の成功、不成功はどちらでも良いことなのです。

管理会社の収益を試算

ちょっと、話がそれますが、プロとはいえその経営はなかなか厳しいと推察します。それだけに不動産投資家へのケアはおろそかになります。

各管理会社によって異なりますが、ひどい場合管理担当者は1人で1000室くらいを担当させられている場合もあるそうです。

管理会社の経営者になったつもりで、物件管理担当者の収益を試算しみます。

1000室は極端なので、管理部屋数300室としました。

平均賃料 7万円/
管理部屋数 300室
管理手数料 家賃の5%
空室率 70%

収益:7×300×0.05×0.7 73.5万円/月 

地方へ行けば、1Kの部屋は家賃は3万円台です。ですので、この試算はもっと厳しくなるはずです。

会社の収益と保険や福利厚生を引けば、担当者の給料は30万円も出せないのではないでしょうか?

私が管理会社の経営者ならば、担当者にもっと業務効率をあげて、担当する部屋数を上げろと言いたくなります。

手が回らない私の管理会社

次は私の実例です。

私の保有するアパートは現在築21年です。2年前の築19年くらいの時に、外見がだいぶ汚くなり、空室も増えてきました。父が経営している時代はあまり手をいれて来なかったからです。

下の写真はその時の共用階段の写真です。薄汚れ、コケが生えています。誰がみても汚いと思います。こんなアパートに入居したくありません。

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苔むした共用階段

その時は相談する相手も他になかったので、管理会社の担当者へ相談しました。

驚くべきことに、担当者は外壁塗装とクリーニングをまだやる必要はないとの回答でした。

予測ですが、私の担当者は現地の確認もせず(そんな時間はないのかもしれません)、単に経過年数で回答したのでしょう。

でもこれが管理会社の実態です。

その後、不動産の勉強会で紹介されたメンターにアパートを診断してもらったところ、即刻外壁塗装が必要とアドバイスされました。

すぐに外壁塗装や無料インターネットの導入などを行って今は満室経営をやっています。

まとめ

不動産投資は色々な対象、手法、スキームがあるため業界は広く一概には括れません。今まで書いたことはあくまでも、いち不動産投資家である私の意見、感想です。

しかし、多くの不動産投資家は業界の仕組みを知らず「取引をする業者は自分の味方である」と、勘違いをして業者の言いなりになり投資を進めているように感じます。

絶対にそんなことはありません。彼らは彼らのために働いているのです。

私の知り合いのアパートオーナーの方に、アパート経営の情報を交換しませんか?とお聞きすると、「不動産会社をパートナーとしてアパート経営をしているので大丈夫です(あなたと情報交換する必要ありませんし、興味もありません)」と言ってきます。

私はそれは非常に危険であると思います。不動産会社はあなたが長期間に渡り、アパート経営を順調にやっていけるように考えてなんてくれません。あなたのアパートが古くなり魅力がなくなったら、他の人の新しいアパートを扱うだけです。

それが業界の常識であるルールです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

次回も続きを書こうと思います。

 

パレスサイドビルへ行ってきた

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こんにちは、アラかん亭です。

最近、不動産投資に関連してちょっと古いビルに興味を持つようになりました。きっかけは「シブいビル」鈴木伸子著という写真集です。

この写真集に掲載されているビルたちは昭和40年前後の建造でした。つまり自分と同年代のビルたちです。

これらのビルは、高層の新しいビルがどんどん建設されていく中で、なんとか現役で頑張っているビルたちです。

そして、幸いにも、色々な経緯で建て替えや取り壊しが免れているビルたちです。

現役で活躍している姿をカメラで納めたくなりました。

部外者の自分が行ける範囲は限られていますが、アクセスできる範囲で写真に納めてきました。

 

パレスサイドビル

東京都千代田区一橋にあるパレスサイドビルへ行ってきました。

このビルの建設は1964年着工、1966年竣工で現在築52年、半世紀以上が経過しています。

建築設計は日建設計であり、林昌二がチーフアーキテクトを務めたそうです。林昌二は日建設計の副社長まで務めました。他に銀座の三愛ドリームセンター、中野サンプラザホールなども設計しています。

詳細は日建設計さんのサイトをご参照ください。

www.nikken.co.jp

パレスサイドの名前の通り、皇居のお堀端にあります。地上9階、地下6階で屋上は皇居が見渡せます。1F、地下1Fは商店、レストランが立ち並びます。

細長い土地のため、2棟をずらして連結し、それぞれに端に白い円筒状のエレベーター棟が付属しています。

全体に円をモチーフにしたデザインになっており、エレベーターホールは円形です。

住所は東京都一橋

外観

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皇居お堀からの外観

皇居のお堀から見た外観です。白いエレベーター棟が目立ちます。

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GoogleMap 3Dビュー

上から見るとお堀と首都高に囲まれた細長い土地に建てられていることが分かります。

エントランスと交番

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西側エントランス


西側のエントランスです。白い扇状の階段と8角形の大屋根が特徴です。階段の左側は地下駐車場の出入口になっています。

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エントランス横の交番

エントランス横には屋根が警察官の帽子の形をした洒落たデザインの交番があります。

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1階中央通路

メインエントランスを入った1階です。たくさんの人が往来していました。

エレベーターホール

入ってすぐに大階段があります。この大階段を上がったところがエレベーターホール担っています。

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エレベーターホール

エレベーターホールは円形です。現在でも近未来的な雰囲気がします。私が訪問した時はちょうど昼休み時で人が多かったのですが、何とか人を入れずに撮影することができました。

正面には他の階への階段があります。ぐるっと囲むように8基のエレベーターがあります。

床から2本支柱が立っています。支柱の上にはエレベーターを呼ぶボタンがついています。エレベーター扉のところまで行かなくても、エレベーターを呼べる機能的な設計になっていました。

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支柱の上にはエレベーターボタン

奥の階段は上りの階段しか見えませんが、下の階への階段は上り階段の後ろにありました。階段は白をモチーフとしたデザインになっています。

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階段からエレベーターホールを見る

階段を上って踊り場からの撮影です。上下階のエレベーターホールが見えます。非常に凝った作りです。

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踊り場の明かりとり

階段の踊り場の窓は外から柔らかな光が差し込んでいました。白い壁と外からの光の相性がよく、落ち着いた雰囲気を実現していました。

写真には写っていませんが、階によってはここに自販機が設置されており、ちょっと興ざめがしました。

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最上階のエレベーターホール

最上階のエレベーターホールは中央に円形のモニュメントが設置されていました。モニュメントの上にライトがついておりやわかく天井を照らしていました。

ここから屋上に出ることができます。最上階の照明は暗くしてあり、屋上への入り口が未来への通路のように感じました。

屋上はお昼の時間帯のみ解放されています。屋上は大変広く、皇居が一望できる眺めでした。ビルの長手方向にベンチが設置されており、このビルのオフィスの人が昼食を取ったりしてくつろいでいました。残念ながら屋上は撮影禁止でしたので写真はありません。

地下トイレ入り口と駐車場スロープ窓

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トイレ入り口

地下1F東側のトイレの入り口は男女表示とともに、壁が大き円形状にくり抜かれておりました。トイレの入り口とは思いませんでした。

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地下1F西側ホール

地下一階西側エレベーターホールの入り口です。ホールの円形の光の輪がよく磨かれた床に映っています。

右側の壁はくり抜いてあり、丸窓がついていました。駐車場のスロープを見ることができます。

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丸窓からのスロープの眺め

この窓から、足元から急に車が出てくるように見えます。車はスロープの途中で止まりたくないでの、勢いよく現れます。

ディズニーランドのアトラクションのようです。いたずら心を感じました。

 

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地下鉄東西線竹橋駅への連絡口

地下1階は地下鉄東西線竹橋駅とつながっています。この階段を降りるとすぐに竹橋駅です。人通りの多いところですが、床はピカピカに磨かれていました。

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地下鉄連絡口横

連絡口の右横にこんなデザインのスペースがありました。暖色の照明と、金属の斜め格子が近未来を予感させます。昔はここに公衆電話が置かれていたと推察されます。

地下へ降りる階段

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1階から地下一階へ降りる階段

1階から地下のレストラン街へ降りる階段です。手すりがメッシュ状になっており非常に凝った作りです。掃除は大変そうです。触ったら若干ホコリが溜まっていました。

 

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非常に凝ったデザインの手すり

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地下一階から1階へ

階段の半分から下は長円形の手すりがさらに加えられています。落下防止のためで、階段を上り下りする人に安心感を与えます。

ちょうど昼休みだったので、地下のレストラン街はお店の順番待ちの人やお弁当を売る人で大変混雑していました。

最後に

パレスサイドビル地下鉄東西線竹橋駅と地下1階でつながっているため、過去に竹橋駅を利用した際に行ったことがりました。しかし、その時は単に通過しただけだったので、このビルの美しさは気付きませんでした。

改めて訪問してみて、その先進的なデザインと機能性を感じました。とても52年前のデザインと建築とは思えません。

毎日新聞マイナビなどたくさんのオフィスが入居していて、たくさんのビジネスパーソンが行き来していました。ここで働く人はもしかしたらそんな余裕はないのかもしれませんが、こんな素敵なビルで働けるということは幸せです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

機会がありましたらまた別の古いビルを訪問したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不動産投資の光と影(その3) 不動産投資、まわりはプロだらけ 

こんにちは、アラかん亭です。

不動産投資について、自分の経験からブログを書いています。できるだけ、不動産投資の成功ノウハウ本などに書かれていないような内容をご紹介したいです。

このブログを不動産投資に興味を持っている人、始めて間もない人に読んでいただければ幸いです。

 今日は不動産投資の光と影(その3)として影の部分を書きます。

とにかく「不動産投資、まわりはプロだらけ」というのが私の考えです。

 

www.arakan.life

 

(その1)のブログでは項目数が多かったので、ちょっとまとめてみました。

(これだけあるのですが、私はそれでも不動産投資はメリットがデメリットを上回っていると思っています。)

不動産投資の影の部分(デメリット)です。

  1. まわりはプロだらけ(投資家はアマ、関係者はプロ)
  2. 詐欺まがいが横行
  3. 扱う金額が大きい
  4. 人口減少などのマイナス環境要因が目白押し
  5. 自然災害で大きな痛手
  6. 突然の入居者退去やトラブル(孤独死、自殺など)
  7. 地域により投資環境がさまざま

今日はこのうちの項目1「プロに囲まれての不動産投資」について書きます。

プロに囲まれての不動産投資

不動産投資をしていて、最近強く感じることは「投資家はアマチュア、関係者は不動産のプロフェッショナル」であることです。

不動産投資初心者や、経験の浅い人はここを一番勘違いしているのではないでしょうか。

私も以前も勘違いをしていました。

誰が発明したのかしりませんが、もしかしたら「不動産投資」という言葉自体が不適切かもしれません。

銀行で借り入れする時、銀行は「投資」とは考えておらず、あなたのやっていることは「事業」ですと言われます。

「事業」というと厳しい感じがするので「不動産投資」という言葉で、マンション業者や不動産業者はデフォルメしているのでしょう。

不動産会社の中には「あなたのベストパートナー 〇〇不動産」などと宣伝している会社があります。

この会社のことは良く知りませんが、おろらくその会社にとってあなたはいいお客さんでしょう。(当然、あなたは搾取される側です)

不動産投資は当然のことながら、土地や建物の売買を行う仲介会社、建築会社、客付け会社、管理会社、銀行などの関係者と取引をして進めていくことになります。

当たり前ですが、彼らは全て不動産に関するプロフェッショナルです。

不動産投資をする投資家および物件を借りてくれる入居者だけがアマチュアです。

つまり、プロに囲まれていながら、アマである投資家はその立場をいかして、投資利益をあげて行かなくてはいけません。

この点が不動産投資は株などの他の投資とは大きく異なると思います。

 

一般的にプロの不動産業者とは次のように思えます。

  1. 自社の儲けのために働く
  2. 経験と知識はアマの不動産投資家よりも優っている

特に1番目の「自社の儲けのために働く」ということをよく認識することが重要です。

プロは自社の利益が第一です。投資家であるあなたの利益は第二以下です。

2番目の「経験と知識はアマの不動産投資家よりも優っている」も重要です。しかし、実態は業者によってまちまちでしょう。

私は付き合う業者がどの程度のレベルか見極める必要があり、認識して付き合っていく必要があると思います。

他の投資と本質が大きく異なる点

プロに囲まれている点が、不動産投資は他の投資と大きく異なるところであります。

私は株式投資、金投資を今でも同時にやっていますが、不動産投資は本質が異なっていると肌で感じます。

株式投資ならば、直接お付き合いするのはせいぜい証券会社です。しかも、最近はネットで売買するので、担当者の顔を見ることすらもありません。

取引に必要な費用は証券会社によってあらかじめ決まっています。投資家の自由になることは証券会社をどこを選ぶか程度です。

あとは相場を読みながらひたすらライバルの投資家と勝負になります。

金投資も似たようなものです。 

それに比べて不動産投資は、複数のプロ不動産業者と対面で付き合っていかなければなりません。電話やメールでのやりとりが頻繁に生じます。

不動産投資家は事業主と言われるくらいです。小さいながらもビジネスオーナーなのです。

この点が他の投資を大きく異なるのではないでしょうか。

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ホームステージングされた戸建て賃貸

この写真は先日入居があった所有する戸建賃貸物件の宣伝用の内装です。

キレイですよね。

でもこれはホームステージングといって、部屋に似合った家具を借りてきて宣伝用にセットしているだけです(実際の入居時にはありません)。

当然、私一人でできることではなく、業者にお願いしてやってもらっています。もちろん費用が発生しています。つまり小規模ながらも会社を経営しているのと同じです。

この物件のサイトを作ってあるので、もしご興味があればご訪問ください。

リコーシータで撮影した360度ツアーもあります。

ライバルは不動産業者

不動産投資はたくさんの関係者とお付き合いする必要が必要です。そして、彼らはライバルです。

不動産業者も、元付け、客付け、仲介、管理業者など複数になります。建築会社、リフォーム業者とのお付き合いもあります。プロパンガス会社との契約も必要です。また、借り入れをするときは銀行のお世話になります。

不動産投資家の利益と彼らの利益は相反します。

不動産投資家の利益が増えれば、不動産会社や銀行の利益は減ります。

逆に、不動産投資家の利益が減れば、不動産会社や銀行の利益は増えます。

つまり、プロの人と達とお付き合いをしつつ、利益の取り合いをしなくてはいけないのです。

不動産業者の宣伝で「お客さん(不動産投資家)のために努力します」「ウィンウィンの関係を築きます」というような言葉を見ます。これはちょっとは本当ですが、際ぶぶんは大人のウソです。

彼らの第一の目的はあくまでも自社の利益です。

まとめ

長くなったので今日はこの辺までにしておきます。

人生100年時代、サラリーマンの中で将来不安から不動産投資に興味のある方はたくさんいると思います。しかし、不動産投資は株式投資などと同じノリでやると失敗します。関係者は利益を取り合うプロだらけなのですから。

アフリカのサバンナで多数の肉食獣がいる中で生き残っていく感覚です。

そして、不動産業界には岩盤にように硬い仕組みが存在しています。いい、悪いは別にして、業界の仕組みを理解しながら投資をしていくことになります。

不動産投資をこれから始めようとする方、始めてまだ経験が浅い方の参考になれば幸いです。 

次回は、利益の取り合いについて私の経験するアパート賃貸のケースを例にしてもう少し詳しく紹介したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。